私のクリニックで治療を受けるアトピー性皮膚炎の患者さんの年齢はさまざまです。10年、20年とアトピーに苦しめられてきた中高年の人もいれば、若い人もいますし、小さな子供もいます。
これまでたくさんの患者さんを治療してきた経験から、長年アトピーに苦しんできて、いろいろな治療を受けてきた人ほど、時間がかかり、小さな子供は比較的早く治ることが多いといえます。
アトピー性皮膚炎は、西洋医学では何らかの原因で免疫機能に異常が起こったことによって発病するとされていますが、私はまえにもいったように、体のなかの毒が原因になっていると考えています。その体内毒素としては次の3つがあります。
①生まれながらに体のなかにある因子(遺伝的要素)
②食生活の歪みから蓄積されるもの
③医薬品も含めた化学薬品、農薬、汚染物質など体外から侵人する有害物質
この三つの体内毒素のうち、遺伝的要素によるものはアトピーを発症した人であれば、例外なく持っています。
小さいうちに発病した子供は、その毒素が強く、多いと考えられるかもしれません。
しかし、問題は①と③の生活のなかで体内にはいってきて、たまった毒です。
年齢が高い人ほど、これらの食事によって摂取した毒、体外から侵入した毒が多くあります。
その毒をだしてしまわなければ、アトピーを完治させることができませんから、治療に必要な時間がどうしても長くなります。
それに対して、小さな子供の場合、体外からはいった毒の量は少なめです。
十数年もアトピーに悩んできた患者さんは、そのあいだ、ずっといろいろな病院で治療を受け、多くの薬を使い続けていますが、小さな子供は、病院で治療を受けた期間もそれに比べればずっとと短いのです。
そのため、アトピーにとっていちばん厄介な薬の毒がそれほどたまっていません。
これがひじょうに重要なポイントなのです。アトピーの治療歴が長ければ長いほど、使った薬の種類、量が多ければ多いほど、時間がかかります。
10年以上、薬を使い続けてきた患者さんは、1年から1年半が必要です。
20年以上の薬の使用歴があれば2年以上かかるケースもあります。
しかし、小学生以下の子供の場合、数カ月から半年できれいになるのがほとんどで、1年以上もかかることはまずありません。体がステロイド剤によってあまり痛めつけられていませんから、リバウンドの症状もごく軽くてすみます。
赤ちゃん、子供は大人に比べて、新陳代謝が活発なために、薬の使用をやめ、食生活を改善すれば、毒が減っていくのも早く、治療との相乗効果が高いという理由もあるでしょうが、何よりも、病院で処方される治療薬による毒が少ないのが、早く治るいちばんの理由です。
みるみるうちにという表現がオーバーではないほど、アトピーの症状が治まっていき、きれいでみずみずしい、弾力いっぱいの肌が蘇ってきます。
※写真のアトピー性皮膚炎の赤ちゃん(お子さん)は、三通茶とポロンポロンだけで3〜4ヶ月でほぼきれいになりました。