
一般的に、アトピー性皮膚炎は体内にアレルゲンが入り込むことによって発症するといわれています。しかし、単にアレルゲンがたまっただけでは発症しません。食事などによって体内に汚血がため込まれた状態の時に、アレルゲンが許容範囲を超えて入ってきてしまうとアトピー性皮膚炎が発症してしまうのです。
花粉症をはじめとするアレルギーも全く同じことがいえます。
アレルギーには先天的要因と後天的要因がありますが、もともとアレルギー因子を持っている人が汚血をため込むことによって体のバランスが崩れ、免疫機能の働きが異常を起こしやすい状況になったところに、アレルゲンが大量に入ってきてしまうと、鼻炎や結膜炎などのアレルギー症状が出てきてしまうのです。戦前に比べてアレルギー疾患を抱える人は急増し、今なお増え続けています。
アレルギー疾患の原因となるアレルゲンも、乳製品や卵のほか、そばや大豆、米や小麦など、日本人がごく普通に食べてきたものもあります。花粉症ではスギ花粉のほかに、イネやブタクサなど、さまざまなものがあります。
アレルゲンがこれだけ多岐にわたることと、生活環境が激変した戦後に年を追って急増していることを考え合わせても、発症の原因はアレルゲンだけでなく汚血が関係していることはまちがいありません。
アレルゲンが入り込むことで起こる気管支ぜんそくも、まったく同じメカニズムで発症します。近年は小さな子どものアレルギーやアトピー性皮膚炎、気管支ぜんそくが目立ってきましたが、その原因は食生活の乱れが子どもにも深刻で汚血がたまりやすくなっていることと、汚血がたまっているアレルギー体質の親から生まれることによって先天的に強いアレルギー因子を持った子供が増えているからだと考えられます。